Hostel Oneの1階にあるレストランで昼食を取った時のこと。レストランのメニューをスペイン語で見ていると隣に座っていた若者が「読めなかったら、お手伝いしましょうか?」と親切にも声を掛けてくれた。
色々とメニューに関して教えてもらうと、「よかったら僕達と一緒に食べませんか?」とまで言ってくれた。ご好意に甘え食事をご一緒させてもらう事にした。彼はの名前はマキシモ、母親のメルセデスさんと一緒にブエノスアイレスに旅行に来ているという。彼は現在、映画監督になるべく勉強をしていて、今回の旅行の目的はそれを実現するための学校視察。現在は勉強をしつつも俳優業も同時にこなしているとの事。
彼は自分のビジョンをしっかり持ち、将来どんな監督になりたいかそして今自分は何をするべきかを自分なりの考えを淡々と語り続けた。かなりしっかりした人だったのでそれなりな歳なのかと思ったら、なんと17歳。日本の17歳ってここまでしっかりしてるかな? などと一般的な日本の17歳と自分が17歳の時など色々と考えてしまった。非常に大人な17歳であった。そして彼が真剣な眼差しで質問してきた。
「自分の彼女は今、自分の鼻が気に入らないみたいで整形手術をしようと考えているんだけど、そんな彼女だったら君はその彼女の事をrespectし続けられる?」などと悩んでいる様子だった。自分は的確な答えがすぐに見つからず一瞬、「韓国じゃそんな整形は普通みたいだよ!」なんて意味不明な回答をしてしまいそうになったが、彼の目を見た瞬間に踏みとどまった。
「そうだね。自分だったら彼女がちゃんとした考えでそれを行っていて、彼女自身がそれを持って幸せになれるんだったら自分はrespectし続けられるかな」と答えると、「そうだね」と何か自分の中で納得しているように笑みを浮かべた。最初は大人だなと思っていたが、こういった部分で素直に悩む17歳の少年を感じた。
そして最後に彼がランチ時に敷いてあった紙の新しいものを店員からもらい何やら書き始めた。
「僕は俳優でもあり、詩人でもあるんだ。」
「これ記念に君にあげるよ。これからもお互いに連絡取り続けようね。」
なんともニクいArgentinoである。